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ヒンドゥー教の聖地で心身を浄化する ガンジス河(インド)

天界から地上に降りてきた聖なる河

ヒンドゥー教の聖地のひとつで、「聖なる河」として崇められているガンジス河。その全長はおよそ2500㎞にも及びます。元々は天界を流れていた河で、その水源は、ヒマラヤ山脈に棲むヒンドゥー教の神・シヴァ神の髪の毛から流れ落ちた水滴だと信じられています。 ヒンドゥー教を信仰する人々にとって、ガンジス河は心身を清める場所であり、死後の安寧を得る場所。ガンジス河の岸辺にある街・バラナシでは、河岸で亡くなった人を火葬し、遺灰を河に流すという光景も珍しくありません。こうすることで、亡くなった人の魂を肉体から解放し、その人の魂が輪廻転生を迎えられるように祈るのです。

神の門を意味する街・ハリドワール

インドの首都・デリーから車でおよそ7時間、ガンジス河の上流域に位置する町・ハリドワール。「ハリ」は神、「ドワール」は門を意味し、ガンジス川の中でも特に神聖な場所だと伝えられています。朝と夜で違う光景を目の当たりにできるので、現地の人々と混ざり、ガンジス河の神聖な空気を存分に堪能するのにもおすすめです。

●朝のハリドワール

ヒンドゥー教徒は、ガンジス河で沐浴を行います。身体を水で洗って清めることで、魂の罪を洗い流し、功徳を高めるのです。上流域にあるハリドワールは、ガンジス河沿いの街の中でも水が澄んでいるので、現地の人間ではなくても比較的チャレンジしやすいでしょう。男性は上半身裸で、女性はサリーなどの伝統衣装を身にまとい、沐浴をするのが習わしです。 沐浴に最もふさわしい時間は、太陽が昇る頃。鎖を持って川に入ったら、腕や顔など、身体の隅々まで水で丁寧に洗い、全身を清めます。そして、祈りを捧げながら、全身を川につけます。何千年も変わらない、インドの朝の風景です。

●夕暮れのハリドワール

日暮れになると、ヒンドゥー教の礼拝の儀式「アールティ」が行われます。河沿いに鐘の音が響き渡ったら、儀式の始まりです。幻想的な雰囲気の中、礼拝僧やヒンドゥー教徒が、ろうそくの火を高らかに上げ、お経を唱えます。ハリドワールのアールティは、みんなで祈りの歌を歌ったり、両手を掲げたりして一体感を味わえることが特徴です。最後は集まった人全員で合掌し、儀式は終了します。

パワースポットとしてのガンジス河

ガンジス河には、魂を浄化する作用があります。ヒンドゥー教徒にとって、ガンジス河は神そのものが宿る河。神様の宿る河で毎日身を清め、時に死者の魂を弔う…もはやガンジス河は、ヒンドゥー教徒の人々にとって生活の、人生の一部なのです。
そうして何千年もの間、人々の信仰心を一手に受けてきたガンジス河を訪れたら、ぜひ河の水に触れてみてください。手や足を踏み入れた瞬間に、ビリビリと身体じゅうに電流が走るような感覚を味わえるかもしれません。水に触れることが難しい場合は、河のせせらぎを耳にするだけでも、涙が自然とあふれてくるような、魂が震える感覚を体験できることでしょう。