霊能者エッセイESSAY

紅月(こうげつ)先生恋人の別れた妻が彼女を呪っていた

さらにお話を続けるにつれて、ことの真相が浮かび上がってきました。 じつは彼女と恋人の男性は、彼が離婚する以前から男女の仲になっていたそうです。しかも相手の奥さんは、当時からA子さんの存在を感知していたようなのです。 そもそも、そのご夫婦の離婚原因は「性格の不一致」とのことで、A子さんとはまったく関わりがありません。

交際が始まった当時、A子さん自身も恋人の男性から、夫婦生活はとうに破綻していることを聞かされていました。しかし奥さんは、まだ離婚も成立していないうちから夫に新しい恋人がいることを知り、女としてのプライドをひどく傷つけられてしまったわけです。 私は自分の霊眼に映ったままの状況を引き続きお話しいたしました。

「相手の別れた奥さんは、貴女が今いる会社の偉い方とも何らかのつながりを持っているようです。…あっ、はっきり見えてきました。この女性はA子さんの人事に決定権を持っている方と親戚、あるいはお友達同士などの近しい関係にありますよ…。おそらく、このことが今回の理不尽な人事に関係しているのではないでしょうか」 自分も知らない裏の真相を聞かされてショックが大きかったのか、その日の相談はここで終わりとなりました。そして、それから2週間ほど経って、再びA子さんから電話をいただきました。

「先生、私、本当に驚きました。あれから彼にそれとなく聞き出したら、紅月先生の言う通りだったんですよ…」 私が霊視した通り、恋人の男性の別れた奥さんはA子さんの会社の人事部長の奥さんと深い関わりを持っていたのです。偶然にも二人の女性は高校から大学にかけての先輩後輩の間柄で、姉妹も同然の付き合い。しかも奥さんは彼との離婚に際しても、その部長夫妻に相談に乗ってもらっていたということまで分かりました。 事実は小説より奇なりというか、偶然というのは本当に恐ろしいものです。

部長夫妻は別れた奥さんの嘘を真に受けて、A子さんを「エゴイスティックで悪い女」であると誤解してしまい、ひいてはそのことが会社の人事にまで響いてしまったわけです。仮にこれが巨大な企業であれば、人事担当者の私情が入る余地などは皆無なのでしょうが、A子さんの会社は同族経営の中規模企業で人事部長自身も経営者一族の縁戚という関係。このような組織体質も災いしました。

また、当の奥さんも非常に想念のパワーが強い方でした。A子さんはいわば奥さんの生き霊に憑かれていたような状態が続いていたわけで、その状況もまた彼女の勤務評価に悪影響を与えていたことは想像に難くありません。