こんな時期だからこそオススメしたい、ハヌマーンチャリーサ
インドに伝わり、孫悟空のモデルになったお猿の神様『ハヌマーン』。実はこの神様には、土星が与える悪影響からその人を守ってくれる力があると伝えられています。障害や試練を生み出し、時代や社会に大きな影響を及ぼす土星は、一般的にはあまり喜ばれる星ではありません。時代の転換期といわれる今、土星の影響は非常に強いです。これからの皆様のお守りとなるように、今回はハヌマーン神についてご紹介しようと思います。
孫悟空のモデル?!
風神ヴァーユと天女アンジャナーの子供であるハヌマーンは、インド神話における猿の姿をした、破天荒ながらも非常に忠誠心が高く純粋な神様です。変幻自在といわれる体を持ち、空を飛び、山をも持ち上げることができる凄い力を持っています。後に様々なハヌマーンの物語が中国へ伝わり、日本でもお馴染みの西遊記に出てくる「孫悟空」のモデルとなりました。
友情や忠誠心の象徴
古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』には、ラーマ王子が捕らわれた妻のシーターを取り戻すために大軍を率いて、魔王ラーヴァナに立ち向かうという物語が描かれています。ハヌマーンはシーターが南海の島に捕らわれていることを発見し、ラーマ王子に知らせたり、何度もラーマ王子を助けます。
物語の中で描かれているラーマ王子へのハヌマーンの純粋な忠誠心は、心をうたれるものがあります。忠誠心や友情の象徴にもなっているのは、そのためなんですね。
シャニ神(土星の神)とハヌマーン
占星術で使用する土星といえば、カルマを司り、障害や遅延、抑圧や制限などの悪要素を与える星として知られています。それはインドでも同じです。実はインドの伝説には、ハヌマーン神にはこの土星の悪影響から守ってもらえる力があると伝わっているのです。なぜハヌマーンは土星の影響から守ることができるのでしょうか。それはこの後で紹介する土星の神、シャニ神との関係にあるのです。
インド神話には、魔王ラーヴァナによって幽閉されていた土星の神であるシャニを、ハヌマーンが救ったという伝説が残っています。その流れから、シャニ神(土星)は恩恵として、「ハヌマーン神へ帰依する者には、いかなる悪影響・困難も与えない」と約束したのです。それ以降ハヌマーン神へ礼拝することにより、土星の悪影響から守ってもらえると伝わるようになったのです。
ハヌマーンチャリーサ
ハヌマーンには、ハヌマーンチャリーサというハヌマーンを讃える40の詩からできている歌があります。ハヌマーン神を本格的に礼拝する人は、このハヌマーンチャリーサを毎日唱えると聞いたことがあります。ですが、サンスクリット語で書かれている上にとても長いので、音読は非常に難しいと思います。
では一体、どうやってハヌマーンチャリーサを唱えれば良いの?と疑問に思うことでしょう。安心してください。ハヌマーンチャリーサは、音楽をかけながら瞑想するだけでも効果があると言われています。YouTubeにも、音源がアップされています。特に土曜日の朝に聴くと良いそうです。
ハヌマーン神の置物やポスターは、通販でも簡単に手に入れることができますから、グッズを御守りとしてお持ちいただくのも良いでしょう。ここでは全文を記載しませんが、ネットで調べると出てきます。本格的にチャレンジしたい人は是非やってみてください。
実際、どういった効果があるの?
効果としては厄除けや勝利、友情などが有名ですが、かけられてしまった呪いを解くという力もあるそうです。
生きているとどうしても、知らず知らずに人から恨みや嫉妬を買ってしまうことがあります。なんとなく、誰かに恨まれている気がする……そんな時はぜひハヌマーンチャリーサを毎日聴き流してみてください。
土星は本来、試練や困難を与えることによってその人を成長させるという、先生のような星です。ですが、生まれたホロスコープの配置によっては、障害や困難が非常に強く出てしまう場合があるため、凶星として恐れられています。
29年に一度の土星回帰と呼ばれるような、土星の影響が強く出る時期になると、様々な困難や障害に見舞われることも少なくなく、精神的にも肉体的にも疲れ果ててしまいます。現在は特に、まるで人類へのカルマのように、強烈な力が私たち社会へ影響を及ぼしており社会全体が試練に直面しています。
もし今現在、こういった試練や不運に直面して苦しんでいる場合や、どうしても乗り換えたいことがある人にはオススメの神様です。ハヌマーンチャリーサを聴きながら瞑想する習慣を毎日続けてみてください。少しずつ、変化を感じられると思います。